2010.10.05
赤塚りえ子さんインタビュー
赤塚不二夫の娘であり、現在フジオ・プロダクションの代表取締役社長を務める赤塚りえ子さんが初の著書『バカボンのパパよりバカなパパ』(小社刊)を上梓した。
赤塚の最初の奥さんでりえ子さんの母親でもある登茂子さんと赤塚の結婚生活に始まり、常識では考えられない家族の形、離婚後の親娘の付き合い、2番目の奥さん眞知子さんとの関係、そして怒涛のように襲ってくる死別の日々まで、これまでのりえ子さんの半生を綴ったこの本はもう壮絶の一言。
特に眞知子さん、登茂子さん、赤塚不二夫が立て続けに亡くなっていくくだりは涙なくしては読めない。しかし、それでもこの本は明るく、笑いにあふれ力強い光を放っている。りえ子さんを含め、登場する人間たちの瑞々しい生命力によってこちらが元気にさせられるような気すらする。
りえ子さんに本を書くことになったいきさつから、赤塚不二夫の創作の秘密、さらにはご自身の恋愛観などまで話をうかがった『ハイパーホビー』9月号掲載のインタビューの完全版をお送りする。
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![]() 『バカボンのパパよりバカなパパ』/徳間書店/1680円/発売中。 写真は2009年12月27日発売の『ハイパーホビー2月号』にて掲載した『赤塚りえ子インタビュー』より。 |
■「自分がダメになっても逃げて消化不良にはしたくない」
HH 本の後半に書かれたことはたった2年前の話ですよね。読んでいても辛いので、書くのは相当キツかったんじゃないですか?
りえ子 もう、書いてるときはボロボロ泣いて、読み直して泣いて、書き直しては泣いて(笑)。書き始めのあたりはまだ父も母も生きてるから、頭が完全に子どもの頃にトリップしちゃって書いてて楽しいんですよ。もうこの人たちほんとうにバカだなぁ~とか、楽しいなぁ~とか思いながら書き進められたんですが、最後に近づくにつれてやっぱり段々キツくなってきて。
死んじゃったんだっていう現実を改めて受け入れなくちゃならないのが大変でした。でもやっぱり書かなきゃっていう使命感があってなんとか書ききりました。結局、恐怖の第5稿だか6稿だか、もう数えられないくらいやっちゃいましたけど(笑)。
HH こんなにたくさん写真が載ってる本とは想像してなくてうれしい驚きでした。赤塚不二夫ってただでさえ写真たくさんありますけど、まだこんなにあったんですね。
りえ子 母の遺品から段ボール1箱分のネガが出てきたんです。古いものがたくさん、トキワ荘の頃のものとかもあったんで、とにかく古い写真からどんどんスキャンしていって。自分も見たことない写真がたくさん出てきましたね。
HH オビの言葉の坂本龍一という人選は?
りえ子 はいっ、私がっ!(爆笑)
YMOの追っかけしてたんですよ。ほんとうにヒドイ追っかけで、家にピンポンとか行っちゃうくらいの。YMOは私の青春だったんです。中学3年の頃にYMOの音楽に出会って、それから3年間ずっと追っかけてた。数年前にどこかで坂本さんが「尊敬する人はゴダールと赤塚不二夫」ってインタビューで答えていたのを目にして、「すごーい」ってずっと頭にあったんですね。最近、細野(晴臣)さんのご紹介でほんとうに坂本さんと繋がりまして、そのときも「 ボク、赤塚不二夫と三波晴夫が好きなんです」って言っていただいたんです。それでこの本をゲラの段階でお送りしましたら、すごい気に入っていただいて。オビ用の言葉じゃなくて感想としていただいた言葉をそのままオビに使わせていただきました。
HH 本を書くことになったきっかけですが、2年足らずで3人の家族を亡くされる怒涛の日々を客観的に見直さないといけない作業をする気になったのは何故なんですか?
りえ子 眞知子さんが死んじゃったときは、そのまま仕事を引き継ぐこともあってゆっくり向き合う時間がなかったんです。突然だったからもうむちゃくちゃだった。それで母と父が続けて死んだときは、とにかく向き合おうと思ったんですよ。もう自分がダメになってもいいから、なんか1滴残らずとことん向き合おうと。2人のことを全身で受け止めたかったし、逃げたりはしたくなかった。
この辛さの中にも2人が教えてくれていることが絶対あると思ったんですよね。親のありがたさとか、自分の父親を愛する事を一生の仕事にすることの幸せさとか、そういうのを自分が精神をまっすぐにしておかないと気付けないと思ったんです。
だから最終的に自分がダメになっても向き合おう、逃げて消化不良にはしたくないと。あのときにちゃんと向き合っておいてよかったかなと今になって思います。逃げてたら消化不良のままでそこから進めなかったかもしれない。特に母親はすごく自分の生活に入ってた人だから、いきなり亡くなって中心を失った感じって、もうほんとうすごくて。ストイックなまでにとにかく向き合わなきゃって必死でした。だから文章にするというのもその結果のひとつという感じなんです。
■「何にでもおもしろさを見つけてしまう訓練をされちゃった」
HH 基本的にはとても楽しい本になりましたね。爆笑エピソード満載で。
りえ子 振り返ってみて改めてわかったんですけど、こんなに自分の中に“笑い”が入っていたとは思ってもみませんでした。笑うことが当たり前だったから。例えば母は普段からほんとうにくだらないことで30分笑い続けたりする人だったんです。ニュースで国会議事堂でインタビュー受けてる議員の横に映っている男の人のネクタイが歪んでるだけで30分笑うんですよ(笑)。そこしか映ってないのに、なんか気になっちゃうんでしょうね。目に入ったら最後、残酷なまでに笑うんですよねえ~(笑)。そういう笑いを見つけるのがすごい得意。
父と母にそうやって何にでもおもしろさを見つけてしまう訓練をされちゃったんですよね。だから家族が死んですごい悲しい思いをしたけど、でもそこで初めて“笑い”がいかに自分の体に入っていて、重要なんだってことを改めて意識させられました。
HH 継父(赤塚と離婚後に登茂子さんが再婚した旦那さん)とお母さんと3人でもラブホに行っていたとも書いてありますね。
りえ子 私が小学生の頃ですけど、3人でよく行きましたよ。円形のベッドに私が真ん中に寝て。楽しいんですよ、ほんとに。ベッドが回ったり。
HH 遊園地感覚ですね(笑)。
りえ子 そうそうそう! 鏡があったり、スイッチをいっぱい押すとこうボンボンって鳴ったり、音楽が聞こえたりとか。おかげで大人になるときまでにはスイッチの操作方法を完璧に把握しているという(笑)。入り口のリボンのところからパパパって入って、奥まで車に入ってそのまま部屋に付けるのがまた楽しくって。駐車場から階段であがっていくと、昼間でも部屋の中が真っ暗で、もちろん子どもだからあんまりわかってないんですけど、でもなんかエッチな感じはありますよね。テレビつければエッチなビデオ流れるし。そんなもんを小学生に見せるって、すごい親ですよね(笑)。
HH まぁ、ちょっと、普通の子ども時代のエピソードじゃないですよね。しかもこの話には赤塚不二夫が出てきていない。なのに普通じゃない(笑)。
りえ子 言われてみれば、変かも(笑)。
HH 赤塚先生も登茂子さんに浮気のラブホ代をもらったという話も出てきますが。
りえ子 ラブホ代は母が面倒見る一家なんです(笑)。
■「母との出会いで価値観の破壊に拍車がかかった」
HH その赤塚先生に呼ばれて何故かスカトロビデオを見せられるエピソードなどおもしろ過ぎる話が満載ですけど、ここまで晒すっていうのが正に赤塚イズムだなぁって思いました。
りえ子 そうですか? 世間的にどこまでがよくてどこからがダメなのかよくわかんないんですよね(笑)。結構、編集さんにカットされたところもあったし! そうやって世間のスタンダードを知るという感じです。私にとってはスカトロのエピソードもニュースのネクタイも普通にご飯食べに行くのも全部並列してるから(笑)。
HH 驚いたのは、先ほどの話でもそうですけど登茂子さんや周りの人のほうがぶっ飛んでて、赤塚先生は豪快だったり無頓着だったりするだけでいちばんまともに思える所です。
りえ子 父はお酒が抜けるとすごい神経質で、シャイで、人と目が合わせられなくらいでしたから。基本的に真面目でしたし。
HH りえ子さんがロンドンに行くって宣言したときの赤塚先生の親のすねかじってとか、不良外人と付き合うなとかっていう説教はすごくまともだと思うんですよ。
りえ子 まともな父親ですよね。この本の中で唯一まともな発言ですよ(笑)。
HH 反面、登茂子さんは筋道たった怒り方じゃないですよね。
りえ子 うん、全然違う。不良外人と付き合うのとかどうでもよくて、自分と離れることを怒ってましたね。母がダメって言うのは危ないことと命に関わることと、後は自分から離れること。父はあんまりそういうことでは言われなかったかな。
HH 「あれをやっちゃダメ」とかって言われたことはあるんですか?
りえ子 父にはないですね。教育的なことも何もなくて。あ、私が男の子と付き合うのは嫌がってました。
HH 男親なら誰でもそうですよ。ボーイフレンドを紹介すると嫌な顔したんですか?
りえ子 すごい嫌だったみたいで。高校卒業したときに1人連れていったら、いきなり「お前、そこの窓から飛び降りて死にな」とか結構真剣にそういうこと言ってましたね(爆笑)。
HH そう聞くとすごいまともですよね。娘に対して 普通の親父。
りえ子 うん。そのくせ雑誌でその娘をヌードにしましたけど!
HH あぁ~(笑)。
りえ子 でもそこは赤塚不二夫っていうところが出てるんでしょうね。サービス精神というか。
HH でも総じて赤塚不二夫の方が理性的ですよ。本で紹介されてる登茂子さんの絵とかちょっと普通じゃないですよ(笑)。
りえ子 ぶっ飛んだファンキーな絵ですよね。なんかやってんのとか言われてましたよ(笑)。遠近感がズタズタになってて、それでこう平面なんだけど変に立体感があるし、止まっているようで動いてるし、動いてるようで止まっているし。普通の人が描く絵じゃない。
HH 台所の焦げを利用してゴキブリにしちゃう絵にもビックリしました。上手いですよね。
りえ子 そうですよね。それで描いたことを忘れて自分で驚いてんですよ。でも楽しいことは自分から作ったり、ゲットしていく人でした。自分が楽しみたいっていう気持ちがあれば、地図帳だって広辞苑だっておもちゃになるんですよ。広辞苑は意味を調べるものだって思ってたら、それはそれでしかないから。そこはやっぱりぶっ壊さないと。そのぶっ壊す作業を自然と、父も母も私もしてたんだと思います。本来の意味からズラしたり壊したりして楽しむ。
母ってすごい破壊する人だし、後ね、なんかギャグがすごいドライなんですよ。残酷なぐらいにドライだったりする。そういう意味では父のほうがウェットな感じはあるかも。母は自分がおもしろいかおもしろくないかだけで、思い出に浸ったりとかしないんです。これは誰々がくれたものだからとかじゃなくて、自分にはもう関係ないものだからっていってバンバン捨てたりして。父ほどではないですけど、生い立ちがすごい貧乏だったり、家庭がめちゃくちゃだったりしたんですね。
それでさらに父でずいぶん苦労するワケじゃないですか。女性問題とかで(笑)。だから過去とか思い出とかに浸ってたら自分がダメになっちゃうから、もうどんどんドライなまでに捨ててっちゃう。1つの、自分の国を守るための方法だったのかもしれない。悲しむとどんどん悲しくなっちゃうから。
HH 登茂子さんと出会った後に描いた『おそ松くん』から“破壊”が始まっていくんですけども、そこには影響があったのかも。それ以前はもうちょっとほのぼのとした笑いでしたよね。
りえ子 影響はあったと思いますね。父の妹さんに聞くと、もともと明るくて常に周りの子を笑顔にさせる子だったみたいですけど、それに拍車かかったのって結構母との出会いが大きかった気がします。何か価値観を破壊された、というような。
HH ジョン・レノンのヨーコ・オノみたいな。
りえ子 あぁ~。でも相手がヨーコみたいな感じじゃなくて、ギャグゲリラ的なみたいな女だったんで(笑)。母はすごく刺激的なモノが好きだったから、実は私もそうなんですけど、より強い刺激を求めてどんどんいっちゃう。
継父の絵もすごいんです。なんか変なんですよ。ヘタウマっていうんですか? 描き始める場所が気持ち悪いんですよ。例えば男の人が車の前に立っている絵なんですけど、いきなりマジックで車のドアノブから描き始める(笑)。それで最後出来上がるんですけど、ほんとうにちょっと変で、母が父にその絵を見せたら「お前、こいつに殺されるぞ」って(笑)。その父の一言もいいんですよ。
HH ファミリーで展覧会やればすごいモノになりそうですよね。
りえ子 ふふふふ(笑)。
■「ハッピー物質が出なくなると『うん、もういいや』っていう感じ」
HH 登茂子さんが女性問題で苦労したという話が出ましたが、りえ子さんは男性の浮気はどう思ってるんですか?
りえ子 自分がされたら……嫌かなぁ……わかんない。
HH わかんない!?(笑)
りえ子 その場になってみないと(笑)。今までないんですよ。少なくとも発覚したことがないです。もしかしたらそういうことをしない人を選んでるのかな。
HH それは、やっぱりお父さんの影響というか反面教師というか。
りえ子 うんうん、そうそうそう。やっぱり側で見てるから(笑)。いっつもベッタリいっしょに居てくれる人、自分だけ遊びに行って違うことするとかじゃなくて、やっぱり、同じものを共有している人を選んでますね。
HH その部分では、赤塚不二夫の血を引いていないと。
りえ子 わかんない、でもすぐ人好きになりますよ(笑)。
HH あぁ~、それはどういうことですか? その人のいいところを見ちゃう?
りえ子 そうそう、その人の悪いところ最初見なくて、いいところを探す。かわいらしかったりとか、その人のチャーミングなところが先に見えちゃうのね。
HH じゃあ、男に生まれてたら。
りえ子 あぁ~、そう考えると父の気持ちがわかる! たまたまそういうチャンスがないだけで、そういう意味では男っぽいのかもしれない。好きな人できたら黙ってられないんですよ。「私あの人好き」ってみんなに言っちゃう。まず最初に母に言って、友達全部、全部に言っちゃう。
HH 当然本人にも?
りえ子 うん、言う言う。好き好き攻撃。そいで、玉砕みたいな。うふふふ(笑)。
HH りえ子さんにとって恋愛は必要だけどいちばんじゃないってことですよね? イギリスに行く前に離婚されたエピソードが出てきますけど、そのときのあっさりした書き方がそんな感じでした。
りえ子 当たってるかも(笑)。
HH そこが赤塚不二夫と同じだ! って思ったんです。
りえ子 そうそうそう。赤塚不二夫って、多分女の人を愛すっていう感じでは恋愛しなかった人だったと思います。おもしろいとか好奇心とかでしてるだけで。ほんとうに女性を愛するっていうのはできなかった。だって女の人に振り回されたり、女の人で仕事だめになったり、そういうのが一切ないんです。この人とはどうだろうとか、かなり年齢いった人とはどうだろうとか、そういう好奇心で動くからほんとうに手当たり次第で、ちょっとは選びなさいよって母が言ってたみたいです(笑)。
そうなると、父の側にずっといられる女の人はもう母親しかない。だから眞知子さんがいられたのは、眞知子さんが母親でいられたから。ずっと“女”だったら無理だと思う。母がちょっと無理だったのは、母親になれなかったってことなんだと思います。
HH 赤塚先生の描く女性キャラクターに通じる話ですね。
りえ子 恋愛は必要だし、側にいてくれる人が欲しいんだけど、人を好きになってその人がちょっとだけ世界の中心になったりはしても、でもずっとじゃない。脳内でハッピー物質が出てるうちはいいけれど、ハッピー物質が出なくなると「うん、もういいや」っていう感じだったんでしょうねえ(笑)。だから多分、女の人だろうと笑いだろうと、ハッピー物質を出すためには手段を選ばないんだと思う。それを出すために必死になってた人生だったんじゃないですか。
HH そこは受け継いでしまってるんじゃないですか?
りえ子 そんなの、怖いです(笑)。でもそういうことも含めて、私はさすが赤塚不二夫だなって思っちゃうんですよね。お酒で体がボロボロになっちゃうのも赤塚不二夫、娘をヌードにするのも赤塚不二夫(笑)。ネガティブなところも含めて赤塚不二夫だから、恥ずかしいことも隠すこともないんです。
■「娘までもネタにする、生き方全部が“赤塚不二夫”」
HH そのあたりはしっかり伝わってくる愛情がたっぷりつまったすばらしい本になってると思います。
りえ子 この本を書いたらなんか元気になったんですよ。自分の生い立ちや育てられ方を振り返って旅をしたみたいだった。書き終わる頃にはボロボロになっちゃうんじゃないかって思ってたんですけど、そうじゃない、すごい元気になっちゃって。自分の物の見方や考え方はこういうところから出来上がったんだなっていう。
今回この本のためにいろんな写真を見ていたら、小さいときにいっぱい抱っこしてもらったり手つないでもらってるんですよ。私が全然覚えてないだけで。ほんとうに可愛がられてたし愛されてたんだなっていうのを目の当たりに出来たし、周りの方々に聞かせていただいた話でもよくわかりました。ちゃんと愛情を持って育てられてたんだなぁ~って。
HH 愛されていたのがわからなかったと書いてありましたね。
りえ子 うん、知らなかった。こんなに私のこと愛してくれてると思わなくって。父のことをこんなに考えたこともなかったですし、母のこともこんなに考えたことなくて。
HH つい3年前まで、赤塚先生が全然家に帰ってこなかったのは飲み歩いてたと思ってたんですよね。
りえ子 そうです(笑)。講談社の担当だった五十嵐さんにとにかく忙しくてずっと仕事してたんだって聞くまで。でも確かに飲み歩いてたらあんなに作品作れないですよね。あれだけ描いてるんですからそりゃあ帰れないですよ。そこでまた、家庭に帰らないで描いてたからこそ赤塚不二夫だったんだなって思ってんです。娘をヌードにしちゃうような、父親より赤塚不二夫が勝ってしまうような人だから「さすが赤塚不二夫だな」ってほんとうに思うんですよ。
変に家族をかばったりしないで、娘までもネタにする、生き方全部が「赤塚不二夫」。もう、突っ走ってる。まずスカトロビデオが観てみたくて、それ観て笑ってるところにたまたま私が来て、「おう、おもしろいもん観してやる」って言って呼ぶ。なんか、娘だからどうのとかって選んだりしてないじゃないですか。
私が知っている限り、最初から最後まで「赤塚不二夫」なんです。だからそういうのを嫌だって思ったこと1回もない。1回もない、ですね。ただ、晩年お酒で体がちょっとボロボロになっちゃって、そこは可哀そうで娘としてはどうにかしてあげたいという気持ちもあったんですけど、でもそうなるのも「赤塚不二夫」だし、ちょっとネガティブだったりするところ全部「赤塚不二夫」。だから私は何も隠すことないし、恥ずかしいとも思いません。
HH この親子の話はドラマや映画でも観てみたいですね。
りえ子 そうですか? でもきっとNHKではできないですね。スカトロの話もあるし(笑)。
どんな形でもいいんですが、赤塚不二夫というすごい魅力的な人をよく知ってもらうことによって、この人が描いたマンガってどういうのだろうって思ってもらいたいですね。お尻にローソクを突っ込んで歩く人の描くマンガってどんなんだって(笑)。
HH さっきから話題に出てるりえ子さんのヌード写真がこの本に載っていないのだけが残念です(笑)。
りえ子 そうですよねえ、ここまで書いてねえ(笑)。







